タミヤ1/35エレファント製作記、今回は完成したエレファントの写真を主体とした記事になります。
戦車兵の製作
前回の記事でエレファントの車体そのものは完成しておりますが、今回は戦車兵の組立から塗装までを行い、車体に乗せて完成としたいと思います。
僭越ながら、私なりの1/35ミリタリーフィギュアの製作方法を紹介します。
①戦車兵の組立時には、実際に車体に乗せて完成時のポーズを確認します。
②組立を終えたら、サーフェーサー(1000番)をエアブラシで吹き付けます。

③下地色として、RLM74 グレーグリーン(Mr.カラー36番)を吹き付けます。
④フィールドグレイ(タミヤXF-65)を吹き付けます。
この後エナメル塗料のフラットブラックでウォッシングします。

基本的には、ここまでの工程で軍服の基本塗装は完了です。
この後は、アクリル塗料のフィールドグレイを明るい部分に筆塗りします。その上からさらにウォッシングを行い、最後にフィールドグレイと同系色でドライブラシを施します。
続いて肌色の部分ですが、今回はレッドブラウン、ダークイエロー、フラットフレッシュ(いずれもタミヤのアクリル塗料)を塗り重ねます。
その後、エナメル塗料のクリヤーオレンジを塗り重ね、塗料が乾燥した後にラッカー溶剤を筆に含ませてブレンディングを行います。この手法についてはこちらの記事でも紹介しています。
完成した戦車兵

肌色の部分はブレンディングを行った後、バフなどの明るい色でドライブラシを施します。
簡単に説明しましたが、実際にはもう少し手間を加えています。いろいろな色を試しながら、立体感が出るように塗り重ねています。
最後にフィールドグレイで塗装した軍服部分に、タミヤのウェザリングマスター(グリーン)でドライブラシを施します。
これで戦車兵の完成となります。
満を持して戦車兵を車体に乗せ、写真を撮影してみました。

戦車兵を車体に乗せることで、その大きさとの対比からエレファントの巨大さがより明確になりました。
クルスク戦当時、エレファントの前身であるフェルディナントが戦場に登場した際、その異様な姿を目の当たりにした敵兵は、さぞかし戦慄したことでしょう。
ボックスアートとの比較
エレファントのボックスアートと似たアングルで写真を撮影したので、並べてみました。

こうして比較すると、エレファントの迷彩の大きさに違いがあるように見えます。
今回はキットに付属する塗装見本図を参考に迷彩を施しましたが、タミヤの公式HPの完成見本と比較しても、もう少し迷彩の面積を大きくしたほうが良かったかもしれません。
この反省は、次回作に生かしてみたいと思います。
迷彩の反省点
今回製作したエレファントは、ダークイエローを基本色としたレッドブラウンとダークグリーンの3色迷彩です。
今回使用したレッドブラウンとダークグリーンは、前回作である「キングタイガー アルデンヌ戦線」で混色した塗料を流用しました。
結果として、ダークグリーンは思い通りの色味となりましたが、レッドブラウンは実際の色味とは異なり、少々黒っぽい仕上がりとなってしまいました。

実際には、もう少し明るいブラウンの表現になるはずです。ここも反省点の一つです。
もし、もう一体製作する機会があれば、使用するレッドブラウンは薄めのブラウンを混色して再現したいと考えております。
キット完成までの苦労点
今回製作したエレファントで、まず悩まされたのが、この時期のドイツ戦車の特徴でもある「ツィメリットコーティング」の再現です。
このツィメリットコーティングを再現するか否か。再現する場合には、市販のコーティングシートを使用するのか、それともパテで再現するのか。
さらにパテを使用する場合でも、ポリエステルパテとコーティングブレードを組み合わせる方法や、エポキシパテを使用してコーティングローラーで再現する方法など、製作を始める前から悩みどころが存在します。

今回はエポキシパテとコーティングローラーを使用して、ツィメリットコーティングを再現しました。
想定していた通り、このツィメリットコーティングの再現が一番の難関となり、組立完了までにかなりの時間を要しました。
しかしながら、パテを使用した再現方法は、仕上がりの表現としては最も納得のいくものになるのではないでしょうか。
実際に塗装とウェザリングを終えた後の仕上がりは、私の想像を上回るものとなりました。

ツィメリットコーティングのパターン
そのツィメリットコーティングですが、実車ごとにコーティングのパターンが異なります。
私が今回選んだ102号車は、そのコーティングパターンが不規則で、刻みが縦であったり横であったり、さらには円形であったりと、実に複雑なパターンなのです。

102号車を選択する場合は、説明書に記載されたパターンをよく確認して再現しなければなりません。
この辺の苦労話は、このシリーズの記事でも詳しく解説しております。
読者の皆様には、ぜひ完成写真を確認していただき、コーティングパターンの違いを見つけ出していただけると、目立たない部分で苦労した製作者としてはうれしい限りです。
連結式履帯について
今回製作したエレファントの履帯は、組立式の連結式履帯です。
古めのタミヤ製戦車キットではゴム履帯である場合が多く、これまでもゴム履帯のお世話になってきました。
しかし、今回のキットは連結式履帯を採用しており、履帯の弛みを自然に表現することができます。そのため、ゴム履帯に比べて、よりリアルな仕上がりにすることができます。

履帯を完成させるまでには、履帯の形状や向きなどに気を付けながら組み立てていきます。
組立を終えた後、さらに塗装とウェザリングまで施した履帯を眺めると、時間をかけて丁寧に作り込んだ苦労が実ったような気がします。
連結式履帯の組立方法についても、シリーズ記事で紹介しています。

エレファントの製作難易度・総合評価
では、前回の記事から始めた製作キットの難易度評価を行ってみたいと思います。
組立、基本塗装、迷彩塗装、仕上げのそれぞれの工程について評価します。
この評価は、これまで私が製作してきた戦車キットを基準としていますので、あくまでも個人的な見解です。
5段階評価とし、黒塗りの数で表しています。
■組立:★★★★☆(難易度高)
理由: この車両に必須と考えられるツィメリットコーティングが、難易度を上げています。
さらに、今回挑んだ102号車のコーティングパターンが複雑だったこともあり、かなりの時間と労力を費やしました。
加えて連結式履帯の組立もありますので、組立工程が最も時間のかかる部分となりました。
それ以外の部分については、通常の戦車に比べて砲塔がありませんので、その分、砲塔付きのキットと同程度の組立時間で済むでしょう。
■基本塗装:★★☆☆☆
理由: 車体面積は大きいですが、サーフェーサーから基本色であるダークイエローを吹き付けること自体は、それほど苦労する工程ではありません。
■迷彩塗装:★★★☆☆
理由: エレファント独自の迷彩パターンは、ハンドピースを動かす手に繊細さが求められます。
ただし、迷彩パターンを示した5面展開図が付属しているため、迷彩の位置決めについては、それほど悩まずに済みます。
■仕上げ:★★☆☆☆
理由: これまでの手法を使用すれば、それほど難易度は高くありません。
ただし、車体面積が広い分、スミ入れを行う箇所など、ウェザリングを施す部分が多くなることだけは頭に入れておく必要があります。
総合評価:★★★☆☆
ツィメリットコーティングの再現と連結式履帯の組立を除けば、比較的容易に完成させることができます。
キット自体が比較的新しい部類に分類されることに加え、説明書や資料も豊富です。
要所要所にタミヤ製作陣の親切さと丁寧さが感じられる、優秀なキットといえるでしょう。
完成写真ギャラリー
ここからは完成写真を掲載します。








まとめ
これにてTAMIYAエレファントの製作は完了となります。
見た目にも異様な姿をした駆逐戦車の製作は、何十年かぶりとなりました。
エレファントが所属した第653重戦車駆逐大隊には、このエレファントのほかにも多種多様な戦車が所属していました。
これら大隊に所属していた車両を製作していくというのも、ドイツ軍の栄光と没落を追ううえで、面白い題材なのかもしれません。
今回のエレファントは、ツィメリットコーティングの再現をはじめ、組立から塗装、ウェザリングまで、なかなか手ごわい製作となりました。
それでも、完成した姿を眺めていると、時間をかけて取り組んだ甲斐があったと感じます。
今回のシリーズも長期連載となってしまいましたが最後までお付き合いいただきありがとうございました。
それでは、次回作もよろしくお願いします。

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