今回ご紹介するのは、HG(1/144)ギラ・ドーガです(プレミアムバンダイの公式HPはこちら)。
「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」に登場する新生ネオ・ジオン軍の量産型MSで、1stガンダムから続くザクの系譜を受け継いだフォルムと存在感が魅力的な機体です。
ザク好きなら、きっと放っておけない一機ではないでしょうか?
【1stガンダム世代にはたまらない「逆襲のシャア」】
私自身、1stガンダムをこよなく愛する世代なのですが、「逆襲のシャア」は、シャアとアムロが主役となり、1stガンダムから続く二人の宿命のライバル対決に終止符を打つ物語として、感慨深い作品です。
そんな「逆襲のシャア」に登場するギラ・ドーガのキット製作を、物語への思いを馳せながら振り返ってみましょう。
このキットは、ギラ・ドーガの特徴的なフォルムを忠実に再現しつつ、組み立てやすさも両立しているのが嬉しいポイントです。
【組み立てについて】
組み立てで特に注意すべき点はありませんが、胴体、バックパック、ショルダーアーマー等に合わせ目が発生するので、丁寧に合わせ目消し処理をしておくと、より完成度が上がります。
【塗り分けについて】
バーニアが各部に装備されていますが、内部と外側で塗り分けが必要です。
外側がグリーン系、内側がイエロー系なので、マスキング処理をしてから塗り分けを実施しました。
また、バーニア部に限らず、ヒザの関節に設置されている動力パイプ等、細かな個所にもイエロー系を塗り分ける箇所が存在します。
【モノアイについて】
モノアイは、ノーマルに組み立てればシールでも表現できますが、今回は、最近私の中で定番となっているWaveさんで販売されているHアイズシリーズのピンクからちょうど良いサイズ(現物合わせ)を切り出し、モノアイの裏側に銀紙を貼り付けてモノアイを表現してみました。
この部分にひと手間加えるだけでも、完成度がグッと上がると私は思っています。
【塗装工程について】
基本塗装は、全箇所クレオスのラッカー系を使用し、下地はサーフェーサー1000番です。
腕部、脚部等の明るいグリーンは、ガンダムカラーのMSグリーンを使用しました。この明るい部分の下地としては、胸やスカート部にも使用するRLM80オリーブグリーンで影の部分を表現しました。
胸やスカート部はまず、RLM70ブラックグリーンを影の部分とし、その上に前述したRLM80オリーブグリーンで明るい部分としました。
動力パイプやバーニア内部等は、オレンジを先に塗り、その上にオレンジイエローを重ねました。
【武器について】
HGギラ・ドーガの特色としては、武器の多さが挙げられます。
主力武器のビームマシンガンの他に、ビームソード(2種類選べます。)、シールド裏側に装備されるシュツルムファウストとグレネードランチャーが付属します。
シュツルムファウストが装備されているシールドも、2分割で外側に倒れこむ構造が再現されており、かなり凝った作りとなっています。
色々な武器が付いており、写真映えもしますし、何となくお得な気がします。
【一般機と指揮官機】
このキットは、一般機と指揮官機を選択することができます。頭頂部のパーツを組み替えることで、それを再現できます。
これは、1stガンダムのプラモデル化から続く伝統的な方法ですね。そんなところも、温故知新を体現している感じがして好感が持てます。
実はこのHGギラ・ドーガ、2体製作しました。1作目は一般機とし、1作目の反省点などを踏まえて2作目を指揮官機としました。
同じキットを2体製作することは、私としてはそのキットへのリスペクトの意味も込めています。
気に入ったキットをより良い完成品に仕上げたいというモデラー精神というべきものでしょうか。
【可動域とポーズについて】
このHGギラ・ドーガは、1/144サイズでありながら、かなりの可動域があり、様々なポーズを楽しむことができます。
完成品をアクションベースにセットし、宇宙空間で戦闘するギラ・ドーガを再現することも容易です。
【HGギラ・ドーガ総評】
さて、HGギラ・ドーガに対する私の思い入れと総評を述べさせていただきます。
冒頭にも述べましたが、ギラ・ドーガは1stガンダムに登場するザクのデザインを踏襲していると思います。
1stガンダムの作品が世に出てから10年以上の歳月が流れ、Zガンダム、ZZガンダムと作品がTVで放映されました。
TV放映当時は、Zガンダムのストーリーの難しさやMSの斬新過ぎる(と私は思っていました)デザイン、そしてシャアとアムロが脇役という立ち位置が何とももどかしく、1stガンダムほどはハマれなかった記憶があります。
しかし、「逆襲のシャア」に登場するギラ・ドーガは、1stガンダムのMSを踏襲し丸みを帯びており、ザクを原点回帰させたようなデザインが私のハートをガッチリ掴みました。
また、逆襲のシャアはシャアとアムロ(ブライトも)が人間的に成長し、生き生きとして描かれており、更にシャアとアムロのパイロットとしての強さが強調されているところも大変気に入っております。
余談ですが、私が愛聴している「岡田斗司夫ゼミ」で「逆襲のシャア」解説の回がありました。
その中で岡田斗司夫氏が「逆襲のシャア」のメカデザインに携わっていたと聞いたような気がします(もし間違いだったら大変申し訳ございません)。
氏のガンダム講座で(主に富野由悠季監督の天才的演出手法の紹介ですが)1stガンダム愛を徹底的に語り続けている岡田斗司夫氏ですから、当時の1stガンダムに登場するMSにも大分思い入れがあるはずですので、ザクのデザインを「逆襲のシャア」製作時点の未来形ザクにしてみたらこんな感じであろうという感じでギラ・ドーガのデザインを設定していたら…などと勝手に妄想してみました。
今回は1/144サイズでの製作でしたが、次にギラ・ドーガを製作する際は、MG 1/100サイズに是非チャレンジしたいと思います。
これはキットの購入金額や製作日数からも、かなりチャレンジングなことであると自分では感じています。
ではこれにて、HGギラ・ドーガの製作記事を終えたいと思います。
次回作もよろしくお願いいたします。
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